恋人3、Sneezy
今朝は僕が料理当番の日だった。
眠い目を擦りながら籠を持ったまま外へ出ると、太陽の光が目に沁みる。
今日も良い天気になりそうだ。
小屋の脇に大量に自然発生しているバジルの葉をブチブチ千切り、持って来たバスケットにつめながら、本日の朝食メニューを考えた。
(今朝の朝食は何を作ろう…)
自分一人だけだったらシリアルとミルクだけで簡単に済ませるのだが、ここにはとんでもなく高貴な方々がいらっしゃる。
畏れ多い事にうち三名は王族だ。
正直な話をするとその王族三名はそこまでうるさくないのだが、――…一人、とんでもなくうるさい男がいる。
―――イルミナート・リベリオ・リディオ・ミルド・フォン・ヴィスカルディ。
ヴィスカルディ伯爵家の長子であり、リゲルブルクの元宰相閣下であり、――…僕の腹違いの兄だ。
この義理の兄がこれまた口うるさい男なのだ。
調味料どころか食材を揃えるのすら不便な場所で暮らしていると言うのに、朝はサラダにスープ、焼き立てのパン、メインがないとブチブチグチグチネチネチうるさいったらありゃしない。
ここに来てから一度も包丁を握った事すらない癖に、文句だけは一丁前だ。
一体何度食事に毒を盛ってやろうと思った事だろう。
(確か畑のトマトが熟して来た頃だから、朝はトマトと新タマのサラダでも作ろうかな。こないだ街に行った時に買ってきたクリームチーズがまだあったはずだから、今採ったバジルでトマトのブルスケッタでも作って。)
僕は少し離れた場所にある家庭菜園に向かいながら、寝起きで普段よりも回転の悪い頭で考える。
スープは昨夜の残りのコンソメスープに適当に野菜を追加して煮込み直した物で良いだろう。メインは……そうだ、昨日メルヒさんが獲って来てくれた鴨がある。それをローストにして、朝らしいあっさりとした風味のソースを掛けて出せば良い。そうすればあの男も文句はないだろう。
少し前までは「朝食に果実がないとは何事だ」とブツブツうるさかったが、ビルベリー、マルベリー、ラズベリー、ブルーベリー、クランベリー、ワイルドベリーと、連日ベリー尽くしで攻めたら流石にあの男も黙る様になった。
この生活で日常的に手に入る果物と言ったら、河原の方に生えているベリーくらいしかない。秋になれば苔桃 や山葡萄の類もその辺りで採れるのだろうが、僕達がそれまでここで暮らしているとは考え難い。
(そうだ、トマトを沢山採ってきてミートソースを作ろう)
昼間はミートソースでパスタにして、夜は残ったミートソースをライスの上に掛けてチーズを乗せてドリアにして焼いて出せば良い。我ながら名案だ。
(これもあの子のお陰かな)
あの子が来てから自分の料理の段取りがとても良くなった様な気がする。
あの子は料理の腕も勿論良いのだが、その段取りが輪をかけて上手い。
パスタのクリームソースを大量に作っていたと思えば、それを薄めてミルクポタージュにしたり、チキンのクリーム煮にしたり、グラタンにしたり。1度の下拵えで、後の4、5食分の食事の準備も同時に済ませてしまうのだ。
(やっぱり色々苦労してきたんだろうな…)
大衆食堂で働いているおばちゃんやベテラン主婦ならともかく、一国の姫君が持っていたらおかしなスキルだ。
本人に直接聞いた訳ではないが、意地の悪い継母に殺されそうになりメルヒさんに森に逃がして貰ったと言う一連の流れの話は聞いている。
(でも、そう言った意味ではもったいないよなぁ…)
料理のその段取りの良さから、僕は密かに彼女にマネジメントの才能があるのではないかと思っている。
王族と言った国のトップに立つ様な人達の主な仕事は、戦時であれ平時であれその軸は変わらない。国家の経営と管理――主にマネジメントだ。
国家と言う巨大な組織を上手く回して行くのが彼等の主な仕事となる。
そう言った意味で言ってしまえば、太陽王ロードルト・リンゲインの血脈を継承する正統なる王女の彼女に、その手の才覚があっても何の不思議もないのだが。
そんな事を考えながら歩いていればあっと言う間に家庭菜園に辿り着き、――…僕は絶句した。
「な……!」
土は掘り返され、昨日まであんなに沢山実っていた真っ赤なトマトは根こそぎなくなっている。
トマトだけじゃない。キュウリやズッキーニもだ。
カボチャやナス、トウモロコシなどはかろうじて残っているが、試し喰いしたのかそれにも大きな獣の歯型が付いている。
畑に残る巨大な狼の足跡に、自分の頭に急速に血が上っていくのを感じた。
―――またやられた。
肩を怒らせながら帰宅すると、裏の方から薪を割る軽やかな音が聞こえて来る。
どうやらメルヒさんも起床したらしく、外で薪割りをしてくれている様だった。
いつもならちらりと顔を出して、軽く挨拶を交わした後、労いの言葉をかけるのだが今朝はそれどころではない。
ガチャ、
家に入るとスープの良い匂いがした。
きっとあの子が起きて、スープに火をかけてくれているのだろう。
バン!
「スノーホワイト!ちょっと服貸して!!」
キッチンのドアを開け放ちながらそう言った僕の言葉に、スープの味見をしていた少女はその大きな目を瞬かせる。
きょとんとした表情を浮かべながら、小皿を鍋の隣に置く少女の名前はスノーホワイト・エカラット・レネット・カルマン・レーヴル・ド=ロードルトリンゲイン。こんな所でワケアリの僕達と一緒に暮らしている、こちらもワケアリのリンゲイン独立共和国のお姫様だ。
キッチンの窓から射し込んだ朝陽を浴びる彼女の姿は今日も変わらず美しい。
彼女自身が持て余している様に見受けられるその美貌は、今日も朝から僕を悩ましい気分にさせる。
ほっそりとした腰をしばるエプロンの紐を解いて、思わず悪戯してしまいたい衝動に駆られるが、残念ながら今日は僕の日じゃない。ぺナルティーは避けたい。
「私の服?それって……、」
小首を傾げながらマジマジと見つめられて、顔が熱くなる。
そんなに可愛い顔でジッと見ないで欲しい。
僕を見つめる子供の様に澄んだ瞳は、まるで人間界に迷い込んでしまった妖精の様に無垢で清らかだ。彼女の瞳にはくたびれた感じの色や濁りがない。人の世で生きていれば次第に顔に出てきてしまう俗世の垢や憂世の憂いの様な物がないので、そんな風に見えてしまうのかもしれない。
汚れ知らずの瞳に白い肌、品の良い顔立ち。洗練されたその物腰と華奢な体付きが、彼女をより雅馴と輝かせて見せる。まさに深窓の姫君という言葉がしっくり来るお姫様だ。
(もう、なんでこんなに可愛いの……!!)
美人は三日で飽きると言うが、彼女と出会いそれは嘘だと僕は知った。
僕が彼女に出会ってから三日なんてとうの昔に過ぎているが、この胸のときめきも彼女への想いも日に日に膨らんで行くばかりだ。
―――悔しいけど、メロメロだ。
僕は彼女の目線に耐え切れず、視線を反らす様に床を見ながら言い捨てる。
「また畑がやられてる。あいつの仕業だと思う。……こないだは色々あって退治どころじゃなかったけど、今度こそ退治してくる。だから……その、また女装する必要があって。――…だから、君の服を貸してくれないかな?」
「き…」
「き?」
「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」
―――キッチンに感喜の悲鳴が響き渡った。
****
僕の名前はエルヴァミトーレ・シルヴェストル。
西の三大大国の内の一つ、リゲルブルクの”元”文官だ。
この”元”の部分について話すとなると、とても長い話になるのでここは省略させて貰う。
僕はこの国の有力者であるヴィスカルディ伯爵の婚外子だった。
貴族の階級だけで言ってしまえば、伯爵家とは公爵家と侯爵家より位は下になる。しかしヴィスカルディ伯爵家は鉄道事業で成功した後は軍事に手を伸ばし、かなり手広く商売をやっており大陸でも有数の富を持っている家だ。代々宰相や大臣に起用される優秀な人物が多かった為、国内でも発言力が高いのだと言う。
そんな理由もあって、公爵や侯爵に嫁ぐよりも今をときめくヴィスカルディ伯爵夫人に憧れる貴族のご令嬢も多いのだとか。
昔、僕の母は縁故あってそんなヴィスカルディ伯爵家で下働きをしていたそうだ。
―――そして父と出会って僕が産まれた。
ここで僕と僕の母の数奇な運命について話したいと思う。
まずは僕の母のクロエがどんな女性だったか。……うーん、息子の口から説明するとなると、中々難しいな。あ、でもこうやって考えてみるととても判り易いかもしれない。
世の中には様々な女性がいけれど、どの女性も大雑把に二種類に分類する事が出来る。
美しい女とそうでない女。
賢い女とそうでない女。
強い女とそうでない女。
図太い女とそうでない女。
運に恵まれた女とそうでない女。
財産や能力で評価される男と違い、見目で判断され評価される事の多い女性が幸せになるにはこの5つが必要となる。そしてこれは1つでも多い方が良い。
僕の母は美しさを持ち合わせていたが、残念ながら残りの4つは持ち合わせていなかった。
運がなかった母は酷い親元に産まれ、奴隷商に売り払われた。
美しいが故に金持ちの家に買い取られ、妻子ある伯爵家の御当主殿のお手付きにされた。
その後、ヴィスカルディ伯爵を完全に掌握し、意のままにコントロールして、妊娠した事の責任を取らせるだけの賢さが彼女にはなかった。……と言ってもこれは仕方ないか。母が僕を妊娠したのは、彼女がまだ年端もいかぬ頃の話だ。
世間様に後ろ指指されようが陰口を叩かれようが、そ知らぬ顔でヴィスカルディ伯爵の愛妾の椅子に座り、図々しく生きて行く強かさが彼女にはなかった。
「奴隷商から買い取ってここまで育ててやったのに、この恩知らずが!」「この泥棒猫!」と自分を罵るレベッカ伯爵夫人に「使用人の私が旦那様の誘いを断る事が出来るとでも?」と言い返す強さがなかった。「お腹の子は伯爵家の血を引いています。この子が成人するまで、伯爵家のご子息に相応しい養育費を請求します」とヴィスカルディ伯爵夫妻に正当な権利を主張する図太さがなかった。――そして何よりも運に恵まれなかった。
でも僕はそんな母の事が嫌いじゃない。
伯爵家を無一文で追い出された母が行く所はどこにもなかったらしい。
元々母はその日の酒代の為に奴隷商に売られたらしく、親などいてもいないものだったそうだ。
頼れる人もなく、金もない母は貧民窟に限りなく近い街で、一人で僕を産んだ。
お産は難産を極め、眠れぬ夜が三日三晩続き「このまま私が死んだらこの子はどうなるの」と陣痛中は気が気でなかったと言う。
不幸中の幸いか、僕はとても健康に産まれた。
その後僕は母と二人で、ただ同然の安くて古びた貸家で育った。
母は元々伯爵家でお針子として仕事をしていたらしい。
その技術を生かし、家で内職の仕事をする母を僕も小さい頃から手伝ったが、それでも生活は貧しかった。
毎日三食食べる事なんて出来ない生活だった。
「私はお腹が空いてないから、エルが食べなさい」と言って僕にパンを食べさせて、母さんは一週間何も食べない事なんてざらにあった。
僕が小さな頃から母は良く風邪を引いていたが、今思えばあれは栄養失調から来る体力の低下が原因だったのだろうと思う。もっとちゃんと栄養を摂る事さえ出来ていれば、母が流行病を拗らせて死ぬ事はなかったはずだ。
勉強道具を買い揃えるのも難しいそんな貧しい暮らしの中で、僕は勉強をして推薦を取り、奨学金を獲て士官学校に入った。
母さんは「やっぱりエルはお父さんに似て賢いのねぇ」ととても喜んでくれたが、そう言って褒められる度、僕はとても複雑な気分になったものだ。
妻子持ちの癖に幼い母に手を出して、身篭らせた後はゴミの様に捨てた男に似ていると言われて嬉しい訳がない。
しかし、それでも勉強する事は純粋に楽しかった。
この世界はとても広く、この星の歴史はとても長く、世の中には僕の知らない事が沢山あった。
自分の知らない事や、自分以外の人間もまだ誰も知らない事。この星が誕生してから今までの間、長い歴史の上で未だ解明されていない謎の紐を解き、未知の世界に自らの足を踏み入れて、解明して行くと言う作業はとても心躍る物だった。
中でも僕が一番心惹かれた分野は考古学だ。
有史以前以後の人類、動植物、魔法生物、魔物などが残した痕跡を発掘し、太古の時代を生きた彼等の生態、文化、価値観、時には歴史的事実を解明し、先人達が残した文献史料の白紙のページを補完して行く。
自分の発見により史実の記述が増えて行く。
自分の手により、何百年と正史とされて来た史実の一文がひっくり返るあの瞬間の興奮は恐らく何物にも変えがたい。
しかしあの学問は所詮金持ちの娯楽なのだ。
金、暇、コネのある人間以外は学び続ける事が難しい。
事実、金がなければ行けない場所や、コネがなければ入れない史跡は多かった。僕の様な若い学生だったり、爵位も何も持ち合わせていない人間の発表は、全て上の人間の手柄とされる。
僕は仕官学校を卒業すると、学内の考古学研究会も卒業し、その世界の末端席から姿を消した。
自分の好きな学問を続けられない事や自分の好きな事を仕事に出来ない事は残念だったが、僕には生活がかかっている。
無収入どころか、下手をしたら毎月マイナスが続く様な趣味を仕事にして続けられる訳がない。
僕には自分の全人生を投げ打って、僕をここまで育ててくれた母がいる。
僕は母さんにもっと良い生活をさせてあげたかった。
せめて一日三食は食べさせてあげたい。
初給料が入ったらもっと良い服を買ってあげるんだ。
今母さんが着ている一張羅は、僕の記憶が正しければ彼女が六年以上着続けている物だ。ペラペラの布団も買い換えてあげたいし、ダンボールで塞いでる窓にだって洒落たカーテンを吊るしてやりたい。ああ、それよりあんな隙間風の酷い家からはもう引っ越した方が良いのかも。もっと市場に近い市街地に住んだ方が母さんも買い出しに行くのが楽になるだろう。それにそうした方が寮に住んでいる僕とも会いやすい。
研究会の奴等に引きとめられる度に後ろ髪が引かれる思いだったが、人生には優先順位と言う物がある。
(あいつらと違って、僕は働かなくちゃ生きて行けないんだ)
悲しいがこれが現実だ。
仕官学校には裕福な家の出の奴等が多かったが、僕はそうじゃない。
そして僕は一生喰いっぱぐれのない、給料も退職金も年金もバッチリの安定職に就いた。
未来は明るいはずだった。
―――しかし、それから次々と不幸が僕に襲いかかる事になる。
母が死んだ。
国家試験の合格発表の日だった。
官僚になった僕の制服姿を見せてやる事も出来なかった。
初任給が入る前だったので、母さんに何かを買ってあげる事も出来なかった。
(母さんにもっと良い物食べさせてあげたかったな……)
せめて一度くらい、彼女が生きている内に花束でもプレゼントしてあげる事が出来たら良かったのに。
その辺りで僕がつんできた虫や泥が付いてる様な汚い野花じゃなくて、街のお洒落な花屋さんが作ってくれる様な、少し豪華な奴。一本一本の花の形や色が美しく見える様に組み合わされていて、花だけじゃなくて小さなリンゴや木の実もついてて、綺麗な紙とリボンでラッピングされてる様な、少し気取った奴。
(何もしてあげられなかった……)
こうして無気力でスタートした城勤めだったが、僕は一年も経たない内に首になってしまう。
もう何が何だか判らなかった。
僕はあれよあれよと言う間に、王妃の殺人容疑で国外追放された王子と、性格の悪い腹違いの兄と、なんだか良く分からない能天気な騎士と僻地で細々と暮らす事になってしまった。
この時になって初めて僕は「母が亡くなっていてむしろ良かったのかもしれない…」と思った。
彼女が生きていたら、きっと今の僕の境遇を嘆き悲しんだ事だろうから。
なんでこんな事になったのと、僕も何度泣いたか分からない。
この一緒に追放された腹違いの兄と言うのが底意地の悪い人で、事ある毎に僕を「妾腹」と言って馬鹿にする。
何故あんな男と一つ屋根の下で暮らしているのか、そして何故あんな男に食事を作ってご機嫌取りまでしているのか、自分でも分からない。
僕からすれば、父も兄――…イルミナートも、出来る事ならば一生関わり合いたくなかった相手だ。どこか僕の知らない所で、勝手に不幸になって勝手に死んで欲しいと願っていた人達でしかない。
―――しかし、僕は母さんが亡くなったあの日、自らの足でヴィスカルディ伯爵の屋敷に赴いた。
王城の真横にある高級住宅街の中で、一際広い敷地を誇るヴィスカルディ伯爵の大豪邸は、当時僕が住んでいた仕官学校の寮から近い場所にあった。
大きな男が十数人集まって、太い丸太を数本束ねた物で一時間突いたとしても開くのどうか判らない、そんな城壁の様に分厚い鋼鉄の門の上には大きな盾の紋章が飾られてある。
死に際に母が「城勤めが始まって何か困った事があったら、これを持ってお父さんの所に会いに行きなさい」と言って僕に渡したサファイアの指輪をポケットの中から取り出した。
その大粒の蒼い宝玉の下に描かれた紋章は、外壁の伯爵家の紋章と同一の物だ。
母さんの形見の指輪を握る手が奮えた。――…僕が伯爵に「僕はあなたの息子です」と身元を証明出来るのは、この古ぼけた指輪しかない。
(母さんの葬式に来てくれるだろうか?……いや、そもそも僕なんかが伯爵に面会出来るのかな……)
僕は母さんの事も母さんの話も信じているが、世の中の大部分の人間はそうではない。
いきなり現れた怪しい男が「自分は伯爵家の血を引いている」なんて言って、信じる人間の方がおかしい。
恐らく沢山疑われるだろう。何か嫌な事を言われるかもしれない。
最悪、指輪だけ奪われて追い返される可能性もある。
(なんだか緊張してきたな……)
門を見上げ、深呼吸を繰り返している僕はどうやらただの不審者だった様だ。
訝しげな顔をした門番達がすぐにこちらへ駆けつけて来た。
『なんだ、お前は』
『この屋敷に何か用だ?』
『18年前、こちらでお針子をさせて戴いてクロエ・シルヴェストルの息子です。……父に、ヴィスカルディ伯爵に会いに来ました』
指輪を見せると、僕を胡散臭い目で見ていた門番達の顔色が変わった。
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