恋人5、Sleepy
「よっと、大丈夫かいお姫様」
寝室までお姫様抱っこで抱えてきたお姫様を寝台の上に下ろすと、彼女はもうベロンベロンに酔っ払っていた。
(ん~、これは失敗しちゃったかな)
事前情報として、スノーホワイトちゃんが酒に弱いと言う話は頭にあったのだが、まさかここまで弱かったとは。
彼女の様に普段控えめで甘え下手なタイプの女の子は、酒が入ると大胆になる子が多い。エッチになっちゃったりな。
彼女がそうなるとは限らないが、そこに愛しの彼女と酒があれば試してみたくなるのが男心と言うモノで。
今夜は自分の夜と言う事もあり、彼女に酒を飲ませてみたのだがこれはまずい。このまま朝までぐっすり眠られてしまえば、俺はこの先1週間お預けを喰らう事になる。
(そんなの絶対無理)
いや、普通に考えて1対1で付き合ってる女の子に1週間くらいお預けを喰らわされる事は別段珍しくはない。お互い勤め人で休日が合わなければそんなもんだ。
しかし今、俺は愛する彼女と一つ屋根の下で暮らしている。この環境で毎晩愛し合えないなんて嘘だ。
されど今、俺と愛するお姫様の間には忌々しき事情があり、毎晩愛しあう事の出来ない環境にあった。
絶世の美少女と言う言葉が相応しい彼女は、大層おモテになる。
当然ライバルも沢山いて、競争率は高い。
そんなこんなで彼女には現在俺以外の恋人が6人おり、そいつらも一つ屋根の下で一緒に暮らしていると言う、非常にけったいな状態下にあった。
え?そんなのおかしいだろって?
惚れた弱味とは言え、当の本人である俺もおかしいと思ってるので、そこン所は安心して戴きたい。
しかし今までの経験から行くと、焦れた俺達7人の恋人達がスノーホワイトちゃんに「誰か一人を選んでくれ」と迫ってみても、彼女は「では全員お断りの方向でお願いします」と笑顔で全員を袖にしてしまうのだ。
そしてそこから毎度恒例7人の恋人達の自分アピールがはじまる。
いかに自分が彼女を愛しているか、自分は他の恋人と違ってこの様に優れた面があると言う自慢話から、ライバルの落とし合いに続いて、男同士の醜いマウンティングが始る。そのまま口喧嘩が殴り合いの喧嘩に発展し、その内誰かが抜刀して打合いがはじまり、魔術が飛び交うのはもはや日常風景だ。
そんな俺達を見つめる彼女の目は白い。
俺達男の子供っぽい一面に呆れ果てたのか、最近のスノーホワイトちゃんと来たら「私、女の子の方がいいのかも…」なんてトンでも発言をして俺達を驚かさせた。
その後は7人全員で結託して、愛しのお姫様が女に走らないよう”男の悦さ”を徹底的に彼女の体に叩き込み、その悦さを思い出して戴いた。
その甲斐あって彼女はもうその手の発言はしなくなったが、また何かあったら7人で協力し合おうと言う特別ルールが彼女のそ知らぬ所で密かに可決された。
そう。恋人とは俺達が自称しているだけで、彼女からしてみれば俺達は「なんだか良く分からないけど、気がついたら関係を持っていた7人の男」でしかない。
しかしスノーホワイトちゃんが俺達の事を悪く思っていないのは誰もが知る所であるし、俺達に絆されているのも知っている。だからこそ俺達は彼女の見えている所でも見えていない所でも、日夜バチバチと激しいバトルを繰り広げているのであった。
通常ならば俺は他の恋人達に剣で決闘を挑んで、彼女を自分だけのものにしただろう。
しかし彼女も彼女の他の恋人達も”普通”ではないのだ。
ベッドの上で真っ赤な顔のまま横たわる少女の名前は、スノーホワイト・エカラット・レネット・カルマン・レーヴル・ド=ロードルトリンゲイン。リンゲイン独立共和国の王女様であらせられる。
それなりに遊んできた方だが、流石の俺も一国の王女様を口説いた事はない。
彼女の恋人の内1人は我が国リゲルブルクの王太子殿下であり、内一人は俺のご主人様であり、最後の一人は宰相閣下と言う、気安く決闘を挑める相手ではないのが雇われ騎士の悲しい所だ…。
残りのメンバーも我が国最強の剣士だったり、料理が出来たり、俺以上にこの森に詳しい猟師だったり、ここミュルクヴィズの森の暮らすにあたって敵に回せない人間達だ。
そんなこんなで長い物にぐるぐると巻かれた俺は、この小屋でスノーホワイトちゃんの恋人として暮らして行く上で、エッチは週1で交代制でと言う条件を飲む他なかった。
「水でも持って来ようか?」
「いえ……だいじょうぶ、です」
―――今夜はお待ちかね、俺とスノーホワイトちゃんが二人きりで過ごせる夜だった。
ここでお預けを喰らってしまえば最後、他の恋人達と彼女がお楽しみになっているのを知りながら1週間指を加えて我慢する事になる。それは精神的にしんどい。
いや、本当は頭では判ってはいるのだ。
今俺はガッツクべき時ではない、と。
俺は今、あえて彼女に手を出すべきではない。控えるべきなのだ。そうする事によって、俺は他の男達の間にアドバンテージが産まれる。
(しかし末損食わぬは男の恥と言う言葉もある訳で)
―――そんな俺が取った手段とは、
「大丈夫、スノーちゃん」
「だいじょーぶ……で、す」
「汗かいてるね、暑い?」
「え、ええ…ちょっと」
「服ぬごっか?」
「え……?」
「はい、ばんざーい」
適当な事を言って、彼女の服を脱がせて行く。
ベッドに横たわる彼女はあっと言う間に下着姿となった。
(お…おおおおお!!)
本日のスノーホワイトちゃんのブラとパンティーは上品な赤だった。
光沢あるベロア生地には黒の小悪魔的なレースが縫い付けられており、その上には小粒のパールが嫌味のない程度に縫い付けられている。こんな高級感溢れる下着を身に纏っていると、下着の中身まで高級品に見えてしまうから下着マジックって凄い。……って、ちゃうちゃう。今夜は下着よりも下着の中の子の方が高級品なのだ。本来ならば俺みたいな庶民がいただく事なんて決して許されないはずのリンゲインの王女様。
しかも彼女はただの王女様じゃない。
彼女の傍にいるだけで、酒など飲まなくても誰もが彼女の美しさに酔ってしまう程の美少女で。
(うん、スノーホワイトちゃんにすっげー似合ってる……!)
「ルーカス、さん……?」
「い、いや、うん」
思わず見惚れてしまった俺を、彼女は不思議そうな顔で見上げる。
(しっかし、……なんかすっげー高そうだな、これ。)
ランプしか明かりの無い暗い寝室の中で、目を凝らして良く良く見てみると縫いつけられているのは真珠だけでなく、ダイヤモンドらしきものまであった。
最初はラインストーンか何かだと思ったが、この光沢、明らかにただのガラス玉じゃない。
一国の王女に相応しい下着であるのは確かなのだが、一体誰がこれをプレゼントしたんだろうか?
エミリオ様はありえない。となると、アミー様か宰相殿辺りだろう。
(うっわー、嫉妬しちゃうなぁ。)
それなら俺も下着でもプレゼントすれば良いだけの話なのだが、プレゼント合戦になれば最後、産まれながらに特権階級の王子様達に庶民の俺は太刀打ち出来ない。
我が家の財務省である宰相殿は、事ある毎に「金がない」と嘆きながら、森で採取した薬草やら猟師のオッサンやヒルデベルトが仕留めた獣の毛皮やら角やらを街に売りに行っている。
この家の無駄飯喰らいその一として一度、「そんなに金がないのか」と彼に家計簿を見せて貰った事がある。俺も出稼ぎか何かに出た方が良いのだろうかと真剣に思い悩んでいたのだが、彼に見せられた家計簿はどっからどう見ても黒だった。試しにノートを引っくり返してみても黒だった。俺達の食費や生活費など諸々を差引いても黒字なのだ。
『さ、宰相閣下、恐れ多い事をお聞きしてもよろしいでしょうか?』
『何ですか?』
『俺の見間違いでなければ、赤字ではない様に思えるのですが……』
『はあ?』
―――その後、彼の話を聞けば聞く程に、お貴族様と俺との金銭感覚の違いを思い知らされる事となる。
結論から言ってしまえば、我が家の毎月の収支は黒であった。
本来ならば、こんな不便な森の中でほぼ自給自足で生活が成立っているばかりか、黒が出ている事自体が凄い事である。俺からしてみれば奇跡に近い。
しかし、その黒字の部分が毎月数万~数十万程度の”はした金”なので、宰相殿はいつも「金がない」と嘆いておられたらしい。
毎月数千万の収益がないと落ち着かない、こんなの赤字と何も変わりないと言う話を真顔でなさる宰相殿に、俺は頭が痛くなった。――…宰相殿の申された額は、俺の年収の二倍程度の額だ。
一応俺はリゲルブルクでは高給取りに分類される。国のお抱え騎士の中では最高額に近い給金を毎月支給されていた。あのお貴族様は、そんな俺の年収の二倍程度が毎月入って来ないと落ち着かないのだと言う。
そんなふざけた金銭感覚を持つ大富豪様と財力で勝負しようとする事自体が間違っている。
例え話になるが、俺が騎士になってからコツコツと貯めて来たなけなしの貯金を全額はたいて、全力で彼女に貢いだとしよう。しかしあいつらはその倍、もしくは数倍以上の金を際限なく、気安くポンと出せる財力を持っていやがる。財力では逆立ちしても敵いっこない。あー悔し。
女の子を口説くのに財力は大きなアドバンテージになるのは確かだが、金で心は買えない。
現に暇を持て余した有閑貴族のマダム達が”お誘い”をかけてくるのは、俺達騎士や、自分の屋敷の使用人である事が多い。
身分違いの恋とはいつの時代も、女性の階級や階層を越えて絶大な人気を誇る。
―――女性とは世の男達が思っているよりも、恋愛で優位に立って俺達男をコントロールして振り回したいと思っているのかもしれない。
男が本命彼女や結婚相手にあえてちょいブスやちょいダサ女を選んで安心する様に、女の子も自分よりもちょいっとだけ格下の男を相手にした方が安心出来るのかも。野心家や向上心の高い女の子は別として。
騎士やら執事やら、自分の足元に跪いて忠誠を誓う存在に惹かれる女の子はこちらの世界でも向こうの世界でも多い様に感じる。
「なんかキツそうだね、これもとっておく?」
「はい…」
適当な事を言ってブラジャーのホックを外す。
スノーホワイトちゃんは、顔だけでなく胸元まで真っ赤に染まっていた。
これ、もしかしたら酒を飲ませちゃ駄目な子なのかもしれない。アルコールを分解する酵素の力が弱いとか、その酵素自体が全くないとか、若しくはアルコールアレルギーを持ってるとかそっちの意味で。
「スノーちゃん、今までお酒飲んで戻したり、湿疹出来たりお腹壊しちゃったりした事ってある?」
「グラスで1杯以上飲むと、はい。……湿疹はたまに。お腹は、毎回壊すかも…?」
(あちゃー、こりゃマジで酒飲ましちゃ駄目な子だった)
顔がほんのり赤く染まるのを通し越して、心配になるくらい真っ赤になった時点で気付くべきだった。
酒に弱いとは聞いていたので、胃粘膜を保護する意味も兼ねてチーズやナッツと一緒に飲んでいたのだが、それでも果実酒一杯でこんなになるなんてよっぽどだ。
「ごめんなー、無理させちゃったね。俺知らなくて」
「え、いえ…?」
「それよりも、なんだかおっぱい腫れてない?」
「え、そう、ですか……?」
「湿疹かな、薬塗ってあげようか?」
「え、ええ…」
またしても適当な事を言って、本日の為に用意していた薬を塗りこんで行く。
アルコールの影響で真っ赤に色付いた乳首が、俺の塗った軟膏でテカって光るのが何だかとってもいやらしい。
蜜蝋をベースに作った軟膏なので、これまた甘くて美味しそうな匂いが彼女の胸元から漂ってくる。思わずこのまましゃぶりつきたい衝動に襲われるが、――…が、我慢だ。まだ我慢。あーくっそ、早くスノーちゃんのおっぱいペロペロしてぇ!!
「もしかしてだけど、こっちも腫れてる様な気がするから脱いでおこうね」
いい加減な事を言いながら今度はスノーホワイトちゃんのショーツを脱がし、膝を立たせながら足を開かせる。
「やっぱりかー、こっちも腫れてるから塗っておくな」
「あ、ありがとう、ございます……?」
酒のせいでなんだか良くわからない状態になっている彼女の秘裂を開き、中の粘膜部位に薬を塗っていく。
「ひゃぅ!」
「あ、ごめんね、冷たかった?」
俺の指が花芯に触れた瞬間、彼女が声を上げた。
「い、いえ…」
「クリも腫れてる様な気がするから、ここにもお薬塗っておくよ?」
「え、でも……、」
「ここは女の子の大切な所なんだからちゃんとお薬塗っておかないと。でしょ?」
「は、はい。どうも……?」
強めの口調で真面目な顔で言うと、彼女は俺の勢いに飲まれたらしくこくりと頷いた。
(酒の神様、ありがとう!!)
今彼女に向けている真剣な顔と対比する様に、心の中で俺は滝の様に涙を流しながら喜びに咽び泣いた。
ちょっと触れただけなのに彼女の花芯は既に膨らみかけており、苞の中から可愛い顔を半分覗かせている。
前世基準で言うなればBB弾よりも少々大きいくらいか。
ちなみに他の先住メンバーである恋人達の言葉攻め兼・後からやってきた俺達への牽制の言葉の内容から察するに、皆でスノーホワイトちゃんのクリを吸引器で吸引してイジメまくった事があるらしいのだが、その時彼女のクリはパチンコ玉くらいの大きさまで肥大化したのだだとか。この小さなお豆ちゃんがそこまで大きくなるなんて、にわかには信じられない。――…つーか何やってんのアイツ等。俺とエミリオ様が城で妖狐と戦ってる間に、一体何やってたの。こっちはマジで心配してたのに、アイツ等僻地生活満喫しまくってんじゃん。俺もそのプレイ超参加したかったんですけど。マジで死ねよクッソ。
「あの、お薬……塗ってるんですよね?」
一瞬自分よりも先にこの子と出会えた恋人達への呪い事で、思考が遥か彼方まで飛んでしまった。
膨らんだ花芯を指で挟みくにくにと弄っている俺を、彼女はやや不信そうな顔で見上げている。
流石酔っ払い。
何かが変だと思いつつも、クリトリスが腫れていて薬を塗られていると言う事がおかしいとは気付いていないらしい。うん、可愛い。やっばい可愛いよーこの子。体質的にお酒はあんまり飲ませちゃいけない子っぽいんだけど、こんな顔見せられたら、こんな反応されたら、オニーサンまたお酒飲ませたくなっちゃう。だって超可愛いんだもん。あー、他の男の色を塗りつぶしてやって、全身俺色に染め上げちゃいたい。
「うん、そうだよー、だから我慢してね」
「ええ…」
これ幸いと、皮を剥き上げた赤い小粒の上に軟膏をとろりと垂らすと、彼女の腰がビクンと跳ねた。
思わず口に笑みが浮かびそうになるが、真剣な顔のまま軟膏を塗りこんで行く。
「ぅ……んっ!」
しっかり花芯に軟膏を塗りこんでマッサージした後は、その上に2、3mm軟膏を重ねて置き、また上に皮を被せた。
その後は皮の上にも軟膏を垂らして、皮の上から陰核を2本の指で挟み、中に浸透しる様に揉み込むんで行くと彼女の口から熱い吐息が漏れはじめる。
「あっ!ぁ……や、やぁ、」
ここまでベロベロに酔っ払って意識が混濁していても感じはするらしい。
「お薬塗られてるだけで感じちゃった?」
「ちが、」
「そうだよね、分かってるよ、俺のハニーホワイトちゃんはそんな子じゃないもんね?」
薬を塗るのを一事中断して、スノーホワイトちゃんの頭を胸に引き寄せる様にして抱きしめる。
すると彼女は俺の胸の中で真剣な顔のまま、何度もコクコクと頷いた。
あー可愛い。なに、何なのこの可愛い生き物?
オニーサン、このまま拐って失踪したいんですけど。
「粘膜って弱い部分だからさ、こっちにもお薬入れておくな」
「ええ……」
彼女が酔っているのを良い事に、針無しの注射器に秘薬をたっぷりとつめたものを、既に蜜で溢れている彼女のその部分に当てる。
「冷たくて気持ち悪いかもだけど、ちょっとだけ我慢してね」
「はい」
そのままジュッと注射器の中身を押し込むと、彼女は苦い薬を頑張って飲み込んだ子供みたいな顔をした。
あー、やっぱり可愛いです、真剣に。
俺と結婚して下さい、嫁にしたいです。
「はい、おしまい。じゃあ、そろそろ寝よっか?」
「え?――……あ、えっと、ルーカスさん」
「ほい、なんでしょう」
枕に頭を乗せ、スノーホワイトちゃんの枕がある方に腕を伸ばすと彼女は不思議そうな顔になる。
「しなくて、いいんですか…?」
「だって君、今酒が回っててそれどころじゃないっしょ?女の子に無理させるのって俺、好きじゃないし」
「え……?」
「ほら、腕枕してやるからこのまま眠ちゃおっか?」
「ルーカスさん、優しい……ありがとう、ございます」
(よっし!好感度的なものが上がった様な気がする!!)
なんかスノーホワイトちゃんの笑顔の後にキラキラしたエフェクトが見えたぞ、今!!
もう限界だったのだろう。
すぐにすやすやと寝息を立てはじめる彼女を横目で確認した後、俺も目を伏せた。
(1時間後くらいかな)
彼女に塗ったのは遅効性の媚薬だ。
即効性の媚薬よりも効果が出るのは遅いが、その分効果はお墨付きだ。ジワジワと効きだして、その効果は6時間程度持続する。
つまり今は12時ちょっと前だから、朝まで楽しめるって事ね。
え?明日の朝飯はどうするんだって?
しんねー。スノーちゃんが起きなきゃ文官の坊ちゃんか誰かが作るっしょ。笑
よし、薬が回って来るまで俺も仮眠を取る事にしよう。
****
「ん……んん、うん、」
彼女のくぐもった声に意識が覚醒する。
(やば!寝過ごしたか!?)
慌てて飛び起きるが、彼女はまだ眠っている様子だった。
ほっと一息つきながら、彼女の状態を確認する。
「うっわ、えっろ……」
思わず心の声が口からそのまま漏れてしてしまった。
真っ白なシーツの上で、産まれたままの姿のスノーホワイトちゃんがうんうん呻きながら身を捩じらせている。
アルコールによる赤みは引いたものの、今度は先程までの物とは種類の違う熱が、彼女の頬を艶やかに染め上げていた。
彼女は熱を持ち、熱い蜜で溢れる場所を両手で押さえて、腰をもぞつかせては繰り返し熱い溜息を吐く。
もう大分薬が効いて来た様で、スノーホワイトちゃんはなんとも艶やかな声で呻きながら寝返りを打った。ーーと言うよりも、シーツの上で下腹部を押さえながらのたうち回り、どうにかして火照った体の熱をどこかに逃がそうともがいている、と言った方が正しいのかもしれない。
それはさながら、美しい蝶が蛹から孵化しようとしている瞬間の様であった。
長い間窮屈な蛹の中に折り畳まれていた羽を広げようと必死にもがいているその姿は、今正に大人になろうとしている少女の放つ色香で溢れており、俺はしばらく呼吸をするのも忘れて見惚れてしまった。
目の前の美しい蝶が透明な羽を動かす度に舞い落ちる鱗粉には、どうやら強力な惚れ薬の効果があるらしい。
―――鼓動が異常な程烈しく高鳴り、胸がはち切れてしまいそうだ。
こんな心臓が壊れそうなときめき、今まで感じた事がない。
「は、ぁ、……はあ、っぅ!」
彼女の腰がまた大きく跳ねる。
甘い声を押し殺しながらいけない部分を自らの手で抑えてはこそいるが、自然と腰は動いてしまっている。
その腰の動きがこれまた扇情的でして。石の様に固まってしまった俺は、初めて河原でエロ本を拾った小学生男児の様に、そのみだらな光景をただガン見する事しか出来ない。
「からだ、……あつい、よ……、」
「か、体が熱いの!?どこが熱いの!?」
思わず身を乗り出して聞いてしまった。
「ん、ここ、ここが、あついの……」
手で押さえている脚の付け根の部分を、自分の手に押し付ける様にグイグイと腰を動かす超絶美少女の痴態に、知らず知らずの内に生唾をゴクンと飲み込んでしまった。
切なそうに眉を寄せながら内股をもぞもぞと擦らせてている少女の姿に、俺の理性の糸が切れた。
(いっ、挿入 れたい……)
彼女が俺の目から覆い隠す様にして自分の手で押さえている、秘密の場所に。
その細い腕を掴んで、甘やかに秘められた場所を曝け出してやって、まだ初花の様にあどけない顔をしている割れ目の奥の奥まで、俺の自慢の息子をブチ込んでやりたい。切実に。
(こ、これ、もう襲っちゃっていいよな……?)
まな板の上で、獲れ立ての新鮮な魚が「美味しく食べてね♡」といわんばかりにピチピチと跳ねているのだ。
―――これ、食べなきゃ男じゃないだろ。
本来ならば狸寝入りをしている俺を、我慢出来なくなったスノーホワイトちゃんに夜這いをかけられるとか、それで俺の愛息子をしゃぶられている所で目を覚ますフリをして襲いかかるとか、又は我慢出来なくなったスノーホワイトちゃんが息を殺しながら自慰をはじめた所で俺が「何やってんの、スノーちゃん」とか言って、「一人エッチの悦さを覚えちゃったいけない子には、オニーサン、お仕置きしないといけないねぇ」とお仕置きプレーに持ち込んで、自慰よりも断然素晴らしい男の悦さ(当社比)をしっかりと教え込んでやるとか、あるいはそのまま自慰の見せ合いっこに持ち込んだりとか、そんなシチュを予定してたんだけど…。
これ、もう無理だわ。
理性崩壊しちゃいましたわ。
男、ルーカス・セレスティン26歳、行きます、行っちゃいます!
すんませんエミリオ様、お先にいただきます!
恨むならクジ運のない御自分を恨んでくださいね!!
―――と思ったその時、彼女の長い睫が動いた。
「ん……」
咄嗟に俺はベッドにばたんと倒れこみ、狸寝入りを決め込んだ。
「な…んだろ、これ……?」
目を覚ました彼女は身を起こすと、すぐに自分の体の異変に気付いたらしい。
「なんで裸なのかしら……? あれ、ルーカスさんと、した……んだっけ…?」
スノーホワイトちゃんはここに至るまでの経緯も覚えていないらしい。
うーん、これは非情に惜しい事をしてしまったのかもしれない。
(あのままエッチに持ち込んで、普段は嫌がる様な恥ずかしいプレイに持ち込むチャンスだったのかも。)
ギュッと目を瞑りながら、悔し紛れにそんな事を考えていた時の事だった。
「ぅ、……ぁ…れ…?」
くちゅ…、と耳に届いた水音に、俺はまたしても生唾をゴックンしかけてしまう。
「なんでこんなに濡れてるの?……どうしよ。やだ、なにこれ…?」
さっきからバクバクとうるさい心臓が、今にも口の中から飛び出そうだ。
「カラダが、熱い……。エッチ、したい……」
美少女の爆弾発言に俺はそのままガバッ!と飛び起きると「不肖この私めが姫の介添えをいたしましょう!」とか何とか叫んでしまいそうになった。――…が、我慢だ、我慢しろ。男ルーカス・セレスティン26歳。黒炎の騎士の名が泣く。ここは耐えるんだ、耐える場所だ、彼女からお誘いがかかるその時まで…!くっ、つれぇ!つれぇよ畜生!!
「ルーカスさん、おきて……?」
蚊の鳴く様な小さな声で名前を呼ばれ、体を揺さぶられる。
(なにこの拷問…。)
もうさっきからちんこビンビンなんですけど。
もう限界なんデスけど。
「起きない、どうしよう……?」
静寂が主寝室を包む。
―――ややあって。
スノーホワイトちゃんは、俺が事前に用意した仕掛け――寝台の脇にあるナイトテーブルの上に置いた大人の玩具の存在に気付いたらしい。
「こ、これって……まさか…、」
そこまで言った後、彼女がゴクンと息を飲む音が俺の耳に届いた。
「や、やだ……、だめ、そんなのだめよ…!――……ルーカスさん!ルーカスさん!!起きて!!起きてくださいっ!!」
今度は大きな声で名を呼ばれながら体を揺さぶられる。
「お、起きない?本当に寝てる?……ぐっすり寝てるの?――……な、なら、大丈夫…?」
薄目でチラリと視線を投げれば、彼女がゴクリと息を飲みながら一際大きな張型 を手に取った所だった。
(か、かかったーっ……!!キタキタキタキタァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!)
寝たふりを決め込みながら内心ガッツポーズを取り、拍手喝采する俺に気付かないお姫様は、戸惑いがちに手に取ったソレを見つめる。
淡く柔らかいパステルカラーのピンク色の張形は、その優しい色合いとは非情にミスマッチで、妙にグロテスクで生々しい形をしている。
スノーホワイトちゃんはもう一度ゴクリと喉を鳴らすと、その性具の先端を自身の秘めやかな部分に当てた。
■良くある乙女ゲーの悪相性と言うかライバル・因縁関係。
網・ツン
イルミ・L
昼・ルーカス
猟師→外野
■仲良し
網、イルミ
L、昼
ルーカス、ツン
猟師→アウェイ
と書いてみましたが、イルミ・エミリオ以外なら誰と組ませても仲良さげ。
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