『Shirayukihime to 7 Nin no Koibito』to iu 18 kin Otomege Heroin ni Tenseishiteshimatta Ore ga Zenryoku de Oujitachi kara Nigeru Hanashi chapter 43

6・ツンデレですよね!王子さま!!
 盗賊達のアジトは、スノーホワイト達が暮らしている小屋から少し離れた場所にある大きな湖面沿いに建てられている古城だった。

「門を開けろー、お帰りだぞ!」
「今日は良い土産があるぞ、お前等!」

(うわ、デカ……!!)

 リンゲインの城よりも大きなその城に、圧倒される。

(あれ、この紋章……?)

 大きな門扉の両端に埋めこまれている赤い盾の中に描かれた金色の龍の紋章は、(スノーホワイト)にとってとても馴染み深い紋章だった。

 この城はスノーホワイトの――…リンゲイン王家の物だ。

 スノーホワイトちゃんの知識によると、この城は数百年前に教皇国カルヴァリオからリンゲインが独立した時に建てられた城なのだそうだ。
 同時に曰くつきの城で、本来の持ち主であるリンゲイン王族も放置している代物らしい。

(しかしまさか、盗賊達に乗っ取られているとは……。)

 白雪姫(スノーホワイト)の亡き両親がこの事を知ったらとても悲しむだろう。


  太陽の化身を従えし 偉大なる王ロードルト
  かの者は言う ロードルトの敵には旱魃(かわき)
  かの者は言う 落暉の王には永劫の殃禍を         
  蒼天を制する紅鏡(こうきょう)の王 ロードルト
  太陽王に終りなき栄光を
  太陽王に光りあれ


 その時俺の頭に浮かんだのは、リンゲイン独立共和国の国歌の一節だった。
 リンゲインの建国記念日やら国家的行事などで国民が一斉に歌うアレ。

 一説ではリンゲインの建国者、ロードルト・リンゲインは金色のドラゴンを従えていたと言われている。

 むかしむかし、リンゲインと言う国が誕生する前の事。
 この辺りは教皇国カルヴァリオの植民地で、教皇国に搾取されるだけの辺境の土地だった。
 そんなある日立ち上がった青年リンゲインがカルヴァリオの兵を国土から打ち返し、彼が統治する独立共和国が誕生した。――その国の名前がリンゲイン独立共和国、スノーホワイトの母国だ。
 ロードルトが数多の兵達を国土から追い出す時に一役買ったのが、太陽の化身のごとく光り輝く黄金のドラゴンだったと言われている。
 そのドラゴンは今も王家の紋章と国旗になって、リンゲインの王室からも民達からも奉られている。
 ロードルト・リンゲインの亡き後は、そのドラゴンは西の森にある湖の中で静かに眠っていると言われているのだが…。

(そうだ、確かこの湖には王家(うち)に使えるドラゴンが眠ってるんだ!!)

「むー!むー!むー!!」

 湖に向かって叫んでみる。

・・・・・・。

 返事はない。ただの屍……ではなく、ただの湖のようだ。

 悲しい事にここで強大な力を持つドラゴンが永き眠りから目覚めて、盗賊達から俺を助けてくれるファンタジーが起きる気配は微塵も感じられなかった。

(そうだよな…、ここ、正統派ファンタジーの世界じゃないもんな…。乙女ゲームの世界だもんな…。しかもエロゲの世界だもんな…。)

 諦めにも似た想いが胸を過ぎる。

 確かに俺もエロゲやってて、いきなり王道ファンタジーが始まったらキレるし、仕方のない事なのかもしれないが――、

 おい!ドラゴン、いいのかよ!?
 お前の仕える王家の末裔の美しき姫君(俺)の貞操がピンチなんですけど!!
 ここは助けといた方が良いだろ!?あの、ちょ、俺、本当にロードルト・リンゲインの、太陽王の末裔なんですけど!!ならず者達に犯されちゃうよ!?いいの、ねえ、助けなくていいの!?


*****


 スノーホワイトが連れて行かれたのは城の最上階は、とても不思議な造りの部屋だった。
 どこか神殿めいた造りの玉座の間には、黒曜石の大きな祭壇が厳かな顔をして鎮座している。 
 祭壇の奥には壁は存在しておらず、大きな柱の向こうには湖が見え、ミュルクヴィズの森全体が一望出来る様だった。
 ロードルト・リンゲインは、使役していたドラゴンを下の湖から玉座の間へといつも直々に呼びつけていたのだろう。
 その名残の造りなのだと思うと納得が行った。

―――しかし、今はそんな城の造りが判っても何の意味もなさない。

 全裸のまま縄で縛られたスノーホワイトは、まるで湖に住むドラゴンへの供物か何かとして捧げられるようにして黒曜石の祭壇の上に寝かされていた。

「やぁっ、んっ、も……! 許し、てぇっ」

 後孔に入れられたチツノコにより、スノーホワイトの体はもう完全に出来上がってしまった。
 馬に乗ってここまで来る間もずっとチツノコが後孔の中で蠢いていたのだ。
 今までも何度か淫蟲の類を使われた事はあったが、こんな長時間使用された事はなかった。
 チツノコとは淫蕩虫と同じように、人間の女の体を良く理解しているらしい。
 スノーホワイトの蕾から二又に別れたチツノコの尻尾がチョロチョロと出ているのだが、カタツムリの触覚の様なその尻尾が陰核を挟み、中のチツノコの動きと連動して振動する。

 気持ち良いには良いのだが、――…しかし、チツノコは今までの虫と違い、イク事が出来ない虫だった。

 陰核への刺激は微々たる物で、中のチツノコ本体の動きも達するには至らない。

 焦らされて、焦らされて、焦らされて、焦らし続けられて、体に溜め込まれた爆発寸前の熱がさっきから解放を求めているのだが、盗賊たちの親分とやらは外出中でまだお帰りにならないらしい。

 もう誰でも良いから、さっさと犯して欲しい。

 スノーホワイトの体は既にそんな状態になっていた。

「イキた……い、の!! はっ、ッ、っん、はぁ、……い、イかせ、て……っ!」
「ははははは、随分出来上がって来たねぇ」

 盗賊の男の手がスノーホワイトの幼なさをとどめた乳房に伸びる。
 大きな男の手で汗ばんだ乳房を捕まれ、硬く尖りはじめた部分を指先で押しつぶされただけでスノーホワイトは簡単に達してしまった。

「っは! あ、ああっ、やっ、やだぁっ!」
「若い子のおっぱいは張りがあっていいなぁ」
「おお、本当にいい乳してんな。乳首をこんなに固くしちゃって、俺達に乳を揉まれるのを待ってたのか?え?」
「ひぁッ! んあっ、……ッ! や、やめ…、やめてぇ……っ!」

 ますます下肢は痺れ、狂おしい程の快楽が体中を駆け巡る。
 俺はもう、ただ喘ぐ事しか出来なかった。

「あー?何をやめてほしいんだよ?」
「乳首!やさしく、して……くださ、っ!」
「ならちゃんとその可愛いお口で言わなきゃねぇ」
「ッう、はあ、あっ!やさしく、して……、くださ、い……っ!」
「そんなんで許してもらえると思ってんのか?あ?」
「ひゃぅっ! は、ん…んっ、あぁっ!! ……ごめんなさ、ごめんなさ、い!」

 キリキリキリと思いっきり乳首を抓って引っ張られて、痛いのか悦いのか判らずに涙がボロボロと零れた。

 そんなスノーホワイトの様子に男達はまた哄笑を上げる。

 今まで5人の男達と関係を持って来た俺だが、やはりこれは無理だと思った。
 あいつ等にはなんだかんだで俺は愛されてるし、大切にされている。

 しかし今、ここに愛はない。

 スノーホワイトはこの男達の性の捌け口にされ、弄ばれているだけだ。

 自分を性の捌け口にして弄んでる相手が美女ならそれはそれでフル勃起してそうだが、相手は汚らしいオッサン達なのだ。勃つものも勃たない。と言うか勃つものも今はない…。
 そして本当に今更の話だが、俺が男の体のまま女達に凌辱されたとしても、その場合はここまでの恐怖はなかったと思うのだ。
 だからこそ前世の俺はそんな妄想をして夜な夜なシコる事も出来たのだろう。
 男時代の俺は明らかに想像力が欠如していた。女の身になってそれを初めて実感した。――…望まぬ妊娠の恐怖もだが、男女の力の差、そして生命の危機も。
 命の危機云々を言ってしまったらドライアド達の時はどうなんだよ?と言う話になるが、――……ほら、あの人達上半身は裸の綺麗なお姉さま達だったし…?

 何日風呂に入っていないのか、男達からは異臭がした。

 しかしどんなに嫌だ、気持ち悪いと思っても、後孔で蠢くチツノコのせいで秘所からはとろりと熱い蜜が溢れ出す。

「可愛いねぇ、おじさんもう待てないよ」

 それを見た一人の男が下衣の前を緩め、既にそそりたつ物を露出させた。

「ッあ! ふぁっ……やぁぁ……」
「駄目だぞ、口使え」
「わかってるよ」

 恐らく数日洗っていないと思われる陰茎を顔に近づけられた瞬間、俺は思わず顔を背ける。
 むわんと漂う刺激臭がキツイ。

(やっぱ無理ですぅ―――――っっ!!!!!)

 え? おっさんは駄目なのに、今までの触手や淫蟲はOKだったってどういう事だって?

 いや、ほら、……触手やスライムはむしろ俺のドリーム入ってたって言うか。
 前世触手モノにお世話になっていた身としては、お手合わせ願えて光栄です!あざーす!的な思いがあるワケよ。
 それに俺、魔法少女になって敗北して、触手にドロドロのグチャグチャに犯されるのが夢だったしさ…。

 でも汚いオッサンなんて前世もそこら中にゴロゴロしてたし希少価値もないんだよな。キモオタは鏡の中の自分だし、キモデブの脂ぎった不細工なオッサンとかは自分の行く末の姿だったし、やっぱり無理ぽ。

「ほらほら、ちゃんとしゃぶれよ」
「お願いです!許してくださいっ!やだ、やだやだ、ダメぇええ……っ!」

 必死に顔を背ける俺の鼻を男が摘む。

「んぐ、んんんんん……っ!!」

(苦しい……っ!!)

 酸素を求めて口を開いたスノーホワイトの紅い唇に、アンモニア臭漂う恥垢がこびりついた陰茎が挿し込まれそうになったその時の事だった。

―――その時、

バン!!

「その少女を放せ、この薄汚いならず者達め!!」

(え……?)

 勇ましく扉を開け放ち、玉座の間に乱入してきた金髪の美少年に俺は思わず絶句する。

(こ、この美少年は……、)

 彼が剣を構えた瞬間、彼の肩の肩章と胸の飾緒がちゃらりと音を立てて揺れる。

 薄暗い城の中で惜しげもなく黄金をばら撒く鮮やかな金髪(ブロンド)、厳かな夜の月の光のような青い瞳、気高さと気位きぐらいの高さが見え隠れしている気品ある顔立ち。すらりと引き締まった体軀を包む金で縁取られた白い軍服。

―――俺はこの美少年の事を良く知っている。

「なんだなんだ!侵入者か!?」
「何者だ!!下の警備はどうなっている!?」

前世姉(アキ)の最萌えキャラ、エミリオ王子だ……。)

 彼の登場で場の照度が一気に上がったような気がするが、この現象も俺は良く知っていた。
 今もあの小屋にいるであろうある男が登場すると、この様にやたらと場がキラキラと華やぐのだ。あれは奴のメインヒーローならではのエフェクトだと思っていたが、どうやら弟の方も同様の効果を持っているらしい。
 今日からあのキラキラを俺の中で王子様エフェクトとでも呼ぶ事にしよう。

「動くな!この女がどうなってもいいのか!?」

 白刃をふりかざしバッタバッタと盗賊達を斬って行く美少年の姿に慌てた盗賊が、スノーホワイトの喉元に短剣を突きつけた。
 しかし王子様はどこか人を試すような挑戦的な瞳を細め、フンと鼻先で嘲うだけで、その足を、その剣の捌きを止める事はしない。

 震える盗賊の手中にある剣先が、スノーホワイトの白い肌に触れたその時――、

ガッ!!

「よっと」

 突如天井から降っていた男の手首により、スノーホワイトの喉元にナイフを突きつけていた男は音もなくその場に崩れる。

「正義の味方参上!なんちって」
「……へ?」

 首を振って長い三つ編みを背中に流し、格好付けたポーズを取りながらこちらに向かって小さくウインクする長身の騎士を呆然と見上げる。
 王子様の方と比べればキラキラ度は劣るがやはりこちらも美形で、何かしら人目を惹き付けるものがある前途有望そうな青年騎士だった。
 アクが強い、一癖も二癖もありそうなこの男の顔にも俺は見覚えがある。

―――このロンゲの垂れ目の美男の事も俺は良く知っている。

(姉ちゃんが付き合いたいって言ってた、チャラ男騎士ルーカス……?)

 何人もの女の子にはらませて来た様なその軽薄そうな雰囲気は、女に縁のない人生を送ってきた俺の肌にも箱入りプリンセススノーホワイトちゃんの肌にも合いそうにない。

 俺はハッと弾かれたように天井を見上げる。
 ゴシック建築の神殿にも似た造りのこの城の天井は、細い柱によって分節された格間(ベイ)(リヴ)によって分節された天井様式(ヴォールト)だ。
 格間(ベイ)が細分化されているその下には、以前はスデンドグラスが入っていたのだろうと思われる高窓(クリアストーリ)が幾つも連なっている。
 恐らくこのチャラ男騎士――…ルーカスは屋根から回り込んで、上部の飛び梁を渡って、高窓伝いにこの部屋に侵入して来たのだろう。 

「浚ってきた女の子に淫蟲を使って性奴(せいど)に仕込もうだなんて。顔の悪い男達は大変だねぇ、そうでもしなければ女の子の1人も自由に出来ないなんて」

 俺を背後に庇う様にしながら、チャラ男騎士は抜刀する。

「なんだとぉ!?」
「かかってこいよ、相手になってやるぜ」
「ルーカス、そっちは任せたぞ!」
「あいあいさー!しくじんないで下さいよ、エミリオ様!」
「フン、誰に向かって物を言っている!」

 颯爽と現われた二人は、あっと言う間に盗賊団を壊滅させたのだった。



「大丈夫かい、お嬢さん」

 盗賊たちを縄で縛った後、チャラ男騎士の方に声をかけられるがその時既に遅し。――…俺はチツノコのせいで完全におかしくなっていた。

「あ…あ、うぅ、」
「これは酷い……、ちょっと待ってろよ、今助けてやっからな」

 スノーホワイトの中に淫蟲が挿れられている状態だった事を思い出したらしい男に慌ててチツノコを引き抜かれるが、体は小刻みに痙攣したままで、体内から抜かれてしまったチツノコが名残惜しくて仕方がない。

(駄目だ、ヤリたい……。)

 我慢しろ我慢しろ我慢しろ。

 これ以上 恋人(オトコ)を増やしてどうする。
 これ以上経験人数を増やしてどうする。

 駄目だ駄目だ駄目だと心の中で念仏の様に何度も繰り返す。

 どこかで警鐘が鳴っている。――…だが。それでもどうしようもない程、体が熱くて熱くて苦しかった。

 この体の内で燻ぶった熱を解放して欲しい。

 もう盗賊でも汚いおっさんでも逆ハーメンバーでも何でもいいから。

「騎士さま……たすけ、て…」 

 もう我慢の限界だった。
 縋る様に男の腕を掴む。

 振り返った男が俺――…全裸の美少女スノーホワイトを見下ろし、固まる。 
 きっちりとした騎士服の詰襟の下で、男の大きな喉仏ゆっくりと動く。
 彼が生唾を飲みこむ音がこちらまで届いた。

 ルーカスの顔から表情らしき物が消えた。

 次の瞬間、深いアーモンドグリーンの瞳に燃え上がる情炎に俺は確信する。

(あー、またしても惚れられてしまったわ……。)

「チツノコか、……しゃーないな」

 襟元の鈎ホックを外しながら言う、その低く押し殺したような声に今度はこちらの喉がごくんと鳴った。

「……今からあんたを犯す、いいか?」

 「ああ、やっと犯して貰えるんだ」と思うと、体が期待でゾクゾクと震えて、それだけで達してしまいそうになった。
 最近スノーホワイトちゃんの体はおかしい。すぐにイク。
 連日の昼夜を問わない恋人達とのまぐわいで、もしかしたらポルチオとやらが開発されてきているのかもしれない。

 肯定の代わりに男の腕を掴む手に力を込める。

 騎士はスノーホワイトのその淫猥な期待に応えるように無言で頷くと、ズボンの中から反り勃ったモノを曝け出した。

(うわ、おっきい……。)

 野性味溢れる男の物の形と、その雄の匂いに頭がクラクラする。

「る、ルーカス!何を考えているんだ!!」

―――その時、邪魔が入った。

 姉の最萌えキャラ、ツンデレ王子エミリオ君だ。
 スノーホワイトを祭壇の上に押し倒した騎士が、舌打ちしながら王子様を撥ね付ける。

「これは淫蟲です、中で吐精しなければこの子は快楽で悶え狂い死んでしまう!!」

 あー、やっぱそんなオチか。
 どっちにしろここでこいつらとのイベントセックスは避けられない様だ。

「し、しかし、初対面の女性に、そんな事を……!!」

 生娘の様に頬を真っ赤にして叫ぶ主を他所に、チャラ男騎士はスノーホワイトの蜜で溢れ返った場所におのが熱を埋め込んで行く。

「悪いけど、ちょっと我慢しててな?」
「っく、はぁ、あぁ、あ、あああああああっ―――――!!」

 熱を全て埋め込むと、男はスノーホワイトの細腰を掴んで体を揺さぶりはじめる。

「あの坊やはほっといて、オニーサンとちょっくら気持ちイイ事しましょうねー?」
「あっ、は、やぁ、あんっ……ん!」

 膣奥を男の熱でグリグリやられながら胸の先端を口に含まれた瞬間、甲高い悲鳴の様な物が洩れた。

(あー……確かにこれヤリチンだわ…。)

 ワンコの時みたいに躊躇いもせず、一気にちんぽ突っ込みやがった。
 腰の振り方も、胸の愛撫の仕方も妙に手馴れてる。超手馴れてる。――…ヤリチン確定だな、こりゃ。

「痛くないですよー、怖くないですよー、ちょーっとお注射するだけですからねー?」
「きゃん!あっ!……ふぅっ、あ、ああ、」
「ん?ここ?ここがいいの?」
「だめ、だめですっ!……そ、そこ、っく、う、ッん!……やぁあああああっ!!」

 何がお注射だ、この変態!!

 そう心の中でこの非童貞(ヤリチン)を罵りながらも、俺は内心舌を巻いていた。

(やばい、コイツ上手い……っ!!)

 奥の良い部分を重点的に攻められて、視界が真っ白になる。
 スノーホワイトは呆気なく達してしまった。

「ん?もうイっちゃったんだ? んー、キミ本当に可愛いねぇ、オニーサン、真剣に惚れちゃうそう」

 絶頂の余韻も抜けきれず痙攣したままの体に、男は更なる快楽を刻み込んで行く。

「感度も抜群だし、感じてる声も顔もめっちゃ可愛い。最高。モロに俺のタイプ。この手の平にすっぽり収まるサイズのおっぱいも、マジ俺好み」
「っん!ッ!だ、だめ、だめ……っ!」
「てかさー、マジでこのまま俺と付き合っちゃわね?」
「なに、を、い、……あ、ああっ!」

 恋人同士がする様に甘く口付けながらそう言うチャラ男騎士の口調こそ軽けれど、その目がえらく真面目に見えるのは何故だろう。

 これが世のヤリチン達の口説きテクなのか?
 それともやはり惚れられてしまったのだろうか?

 流石俺……じゃなかった、最強美少女ヒロインスノーホワイト、世界で一番美しい潤艶(うるつや)ストレートヘアーを持つ18歳!

「……しかし想像以上に凄いなこの淫蟲、ヤバ。もう、持ってかれそう」
「騎士さま、ッあ!ぁ、ああ……!」

 快楽の涙でぼやけた世界に白い火花が散り、背中がのけぞった。
 チツノコのもどかしい刺激により、体にずっと溜まっていた熱が霧散して行く。

(だめ、またイク……っ!!)

 達した時、限界までぴんと伸びた左の足首が吊ってしまった様で、足首が痛かった。
 男の背の向こうで揺れる自分の爪先――足の指がおかしな形になったまま固まっているのが見えた。
 でもそんなの構ってられない。
 息も絶え絶えになりながら、汗と涙でぐちゃぐちゃの顔でただよがる事しか出来ない。

「こら!ルーカス、僕の話を聞いているのか!?」 

 不敬極まりない騎士は、スノーホワイトを穿ちながら面倒くさそうな顔で王子様を振り返る。

「女性とお付き合いした経験のないオコチャマのエミリオ様には刺激が強過ぎますもんね。いいですよ、俺が彼女をお助けしますから、王子は1時間くらいそこいらを散歩でもして来てください」

「な、なんだとォっ!?――……ぼ、僕にだってそのくらいっ!!」

 チャラ男騎士の言葉に王子様は激しく憤慨した。
 ゆでだこの様に真っ赤になったツンデレ王子の顔からは、噴出す湯気まで見える。
 姉の最萌王子は上着を脱ぎ捨てると、肩を怒らせながらカツカツと軍靴を鳴らして俺達の前まで来た。
 フンと鼻を鳴らして祭壇の上で喘ぐ美少女――と言うか、俺を見下ろしながら彼はズボンのベルトに手をかける。
 下衣から露出した王子様の物は、――育ちの良さそうな上の顔と同じく、下の顔の方も育ちが良さそうな品のある顔をしていた。

「あなた……は…?」

(と言うか、なんでおまいもちんぽ出すんかな……?)

 恐らく今のスノーホワイトの顔は引き攣っている。

―――なるほど、この流れで初対面で3pになるのか…。

 そんな事が分かっても全く嬉しくないんだが。

(アミールの、弟……だよな…?)

 近くで見てみると、エミリオ王子はスノーホワイトの処女を奪った王子(ラッキースケベ)と顔も良く似ていた。
 髪色も瞳の色も、そのキラキラした王子様エフェクトも兄そのものだ。
 ただこちらの金髪(ブロンド)は、兄よりも猫毛で髪質が柔らかそうだ。跳ねっかえりで癖もやや強い。
 穏かな笑みを湛えているのがデフォルトの兄の方は良く良く見ないと釣り目がちなのが判らないのだが、こちらは一目瞭然の釣り目君で、ハリウッド女優に良くいる様な綺麗な形の下三白眼をしている。

「僕の名前はエミリオ・バイエ・バシュラール・テニエ・フォン・リゲルブルク。リゲルブルクの第二王子だ」
「え……?」

 どないしよ。
 やっぱアキの最萌キャラで合ってるわ。

「フン。……女、お前は自分の幸運に感謝する事だ。本来ならば僕の様な高貴な者に抱いて貰える機会なんぞ、なかなか恵まれないのだから。」

 いや、いいです。マジいらないッス。

 あんたと犯ったら流石にまずい。
 姉バレ……する事はないだろうが、バレたら気まずい。殺される。
 それだけではない。この王子様とヤってしまったら最後、俺の体を通して本当の意味での穴兄弟が2組成立してしまうのだ。なんだかそれってスッゲー嫌すぐる。

「ほら、さっさと脚を開け、抱いてやる」
「きゃぅ!ま、待、…………、」

ガッ!!

 チャラ男騎士を押し退けて、王子様は俺の脚を開く。


 遠目で見た線の細い印象で言ったらエルヴァミトーレと大差ない華奢な体付きだと思ったが、近くで見るとそうでもなかった。
 アミール王子と同じく、こちらの王子様も軍に入り戦闘訓練を受けて育ったのだろうか?

「ッあ、あ、あぁあああああっ!!」
「くっ……きつ、い」

 自分自身をスノーホワイトの中に全て収めると、王子様は眉を絞り、歯を喰いしばると、何故か俺をキッ!と睨み付ける。

「えー、王子。酷いッスよ、俺途中だったのにー」
「そんなの、知るか」
「じゃあオニーサンはこっち使わせて貰っていいかな、お嬢ちゃん」

 スノーホワイトの体は、子猫でも持つみたいに容易くルーカスに後からひょいと背を起こされて抱き上げられる。

にゅぷぷぷ……!
じゅ、じゅちゅ……ン、

「きゃん!あっああああっ!?」
「うわ、こっちも凄いねー、キツキツだわ」
「おい!ルーカス、いきなりそんな激しく、動く、な……っ!!」

 後からも雄を埋め込まれ、二人の男によがらせられながら俺は内心笑っていた。

 そして絶望していた。


(とりあえず右に逃げても左に逃げてもレイプENDは免れたみたいだが……。)


―――ついに、攻略キャラが全員揃ってしまった…。
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Siti Dara

Hi. I’m Designer of Blog Magic. I’m CEO/Founder of ThemeXpose. I’m Creative Art Director, Web Designer, UI/UX Designer, Interaction Designer, Industrial Designer, Web Developer, Business Enthusiast, StartUp Enthusiast, Speaker, Writer and Photographer. Inspired to make things looks better.

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