折れないフラグ
1・鬼畜は続くよ、どこまでも
ピチャピチャ…、
「……う、ぅ…っん」
森の中に響くこの卑猥な水音を醸し出しているのが自分だと思うと、何だか不思議な気分になった。
そしてその淫らな水音に、ますますスノーホワイトの体は高ぶって行く。
―――その時、
「もう、離して良いですよ」
男の生身の肉が口の中から引き抜かれた。
スノーホワイトの口に咥えさせた当初に比べ、大分息の荒くなったイルミナートは、その逞しい物を自分でしごき始める。
眉を搾り切なげに、目を細める男のその妙に色のある表情に、何故かドクン!とスノーホワイトの心の臓が音を上げた。
―――って、ちょっと待て。この淫乱ビッチヒロイン。…………の体を持つ俺。
またしても男にときめくな。
この短期間で2人の男にときめくとか、どんだけビッチなんだお前は。
にしても――、
(あー気持ち良さそう、いいなぁ)
男だった前世の記憶があるからこそ、俺は今のイルミナートがどれだけ気持ち良いのか判る。
――そして、
「……くっ、」
(…………え。)
イルミナートの野郎はなんと大胆な事に、と言うよりも変態的な事に、――スノーホワイトの花芯に精液ザーメンをぶっかけやがった。
正確にはスノーホワイトの陰核の上で蠢く、成虫へと進化した淫蕩虫に、だ。
下腹や顔に向かって射精するならわかる。
AVでもそういうシチュ多かったし。
(クリに目掛けて発射とか……お兄さん、随分と特殊な趣味をお持ちですね…。)
スノーホワイトの今の顔は、恐らく唖然としているだろう。
もしかしたら今花芯にブッカケたその精を使ってまたいやらしい事をするのかもしれない。
それとも精液を吸収する事によって淫蕩虫が二段階進化するとか…?
淫蕩虫の触手で弄ばれている膣奥がまたしても疼く。
―――しかし、
しゅるしゅるしゅる…
しかしそんなスノーホワイトの淡い期待を裏切り、男の精を受けた淫蕩虫の触手はどんどん縮んで行った。
大人の拳大のほどの大きさに成長し彼女の陰核に貼り付いて離れなかった淫蕩虫の本体も、元の大きさに戻る。
スノーホワイトの体を蹂躙していた触手達は全て縮こまって、淫蕩虫の胴体に収まった。
「あ……れ…?」
すっかりと以前のてんとう虫に良く似た姿に戻った淫蕩虫に驚くと、男はこともなげに言う。
「雄の淫蕩虫は、男の精が大の苦手なんです」
なるほど。だから幼虫に戻ったって訳か。
未だスノーホワイトの陰核に貼り付いてふにふに動いてこそいるが、今の淫蕩虫の動きは鈍い。
穴と言う穴を犯されて、ずっと抜いて欲しかったのに、――…それなのに、触手達により散々もてあそばれた柔肉が、引き抜かれた彼等を寂しがる様にヒクヒク言っている。
「――…さて、と。お嬢さん、貴女は私にどうされたいですか?」
―――そんなの、一つしかない。
一度精を放っても、萎える様子が一向にない男の逞しいモノを見つめながら叫ぶ。
「い、いれて……おねがい、いれてください…っ」
「でしょうね。雄の淫蕩虫の浸出液もまた男の精でしか中和できない」
・・・・・・。
だろうな!やっぱりそうだと思ったよ!
なんだか良くわかんねぇけど、俺、今ちんぽハメられたくてハメられたくてしょうがねぇし!!
にしてもこのエロゲー、ワンパターン過ぎるだろ。
スライム毒に続いて淫蕩虫まで中出しセックスされなきゃ女体の疼きが止まらないとかさ、いい加減にしろよコレ作ったゲーム制作会社。つーかこのシナリオ書いた奴を殴ってやりたい。……くっそ、なんでよりにもよって俺は女体転生なんかしてるんだよ。どうせなら男に転生して、可愛い女の子に淫蕩虫使いまくってチーレム築きたかったよ。そんでもって折角ファンタジーの世界に来たんだからさ、俺のアナル処女をフタナリ爆乳のお姉さまのエルフとか絶倫女戦士とか、ロリババアのサキュバスとかに奪って欲しかったよ……。
なんで男だった頃の記憶を持ったまま、男に犯されなきゃなんねぇんだ……。
そんな事を考えながらもスノーホワイトは健気な目で叫ぶ。
「おねが……いっ!つらいの、はやく、いれて……!!」
「そんなに私のコレが欲しいのなら、貴女も女です。女の武器を使って淫らに私を誘惑してごらんなさい?」
イルミナートはその猛りたつものを手に持ったまま、ソレをスノーホワイトの目の前で見せ付ける様にしながらうすら嗤いを浮かべた。
「そん、な…、」
「ほら、これが欲しいんでしょう?」
男の剛直でペチペチと頬を叩かれる。
「う、うぅっ、」
(前世でも今世でも親父にも殴られた事のなかった俺の頬が、出会ったばかりの男にちんぽビンタされている…。)
その屈辱に俺は内心ギャーギャー叫んでいるのだが、こんな酷い辱めを受けていると言うのにこのヒロインちゃんのエッチな体と来たら、またしてもお股をきゅんきゅんと疼かせていやがる。
ツツ…、
その時、熱が冷めないスノーホワイトのあらぬ場所からとろりと蜜が滴り落ちた。
ジクジクと砂糖楓シュガーメープルの樹から絞り出される樹液メープルウォーターの様に、秘所から零れ落ちる甘い媚液に、陰核の淫蕩虫がまたピクリと動く。
俺は青ざめながら考えた。
(女の武器を使って誘惑って、…………マンコくぱぁして「おちんちんちょうだい」とか言えばええの……?)
ちんぽビンタの次はコレかい。
この変態眼鏡。
いや、俺も男だったから女の子とハメハメする機会があったら一度そんな事してみたいとか言わせてみたいとか考えた事あったけどさ。そういう事妄想しながらオナった夜もあったけどさ。……でも本当に女にちんぽビンタしちゃったり、そういう事言わせようとする男がいるとか、流石の俺も引くわー、流石は非童貞キャラだわー、清らかな体のまま天に召された身からすると非童貞ってやっぱ恐怖だわー、汚れまくってるわー。
しかし前世の姉曰くこの男は『白雪姫と7人の恋人』で1、2を争う人気キャラらしい。中でも18禁バージョンのエロは、彼の物が一番の人気だったとか。――…前世の姉をはじめとした、いわゆる乙女ゲーマー達の考える事が俺にはやはり理解できそうにない。
「ふむ、確かにその格好のままでは誘惑も出来ませんね」
言ってイルミナートはスノーホワイトを縛る荒縄を緩めた。
大地に降ろされると、宙吊りにされた緊張感で、ずっと悲鳴を上げていた体の筋肉達が解放された事を喜んでいる。
「ほら、女ならば女の道具を使って私を誘ってみなさい」
「う、うう」
「あなたも女なら出来るはずです」
(心は男です……っ!!)
しかし地面に下ろされたとしても、スノーホワイトの手はまだ後手に縛られている様な状態で縄に絡まっている。
―――頭では「ありえねぇ」「この変態」と目の前の男を罵ってこそいるが、スノーホワイトの体は正直で、すぐさま体は動いた。
スノーホワイトは体を捻って反転させると、大地の上でうつ伏せ状態となった。
そしてそのまま腰だけ高く上げると、まだ脂肪の層が薄く、肉がのりきれていない双尻を男に突き出した。
自ら恥ずかしい部分を全て男の前で晒し、恥辱と羞恥に震えながら俺は言う。
「イルミナート、様、」
「はい」
「お、おねがいです!スノーホワイトのこのいやらしい場所を、イルミナート様のモノで、どうか可愛がってくださいませ…っ!!」
(これでいいんだろ!?)
言ったぞ、俺頑張ったぞ!!
だからさっさと挿れやがってください!!
―――しかし、
「うーん、不合格です」
「え、えええええ!?」
(この男、昨日まで処女だったスノーホワイト(ってか俺)にもっと卑猥な事言わせるつもりかよ!?)
思わず後を振り返ると、男はキラキラと輝かんばかりの笑顔で言う。
「次はもっと頑張りましょう」
「う、うう…」
俺は前世の知識を総動員し、エロ本やAVで見たいやらしい言葉を必死に思い浮かべては頭の中で組み立てた。
「イルミナート様!……わ、私のこの穴は、あなた様を悦ばせる為の玩具です!どうぞお使い下さいませっっ!!」
「ふむ。続けて」
(まだ駄目なのかよ!!)
俺は必死に必死に考えた。
ここは乙女ゲームの世界だし、姉ちゃんが本棚の奥に隠していたTLとかハーレクイン的な単語を使った回答の方が良いのかもしれない。
「誘い水でとろとろに蕩けきったスノーホワイトの恥ずかしい部分は、もう男性を受け入れる準備が出来ております!どうかあなた様の雄健で魁偉なる物で、蜜で溢れかえった私のいやらしい肉壷をグチャグチャに掻き回して下さいっ!!」
(これでどうだ!?)
―――これで駄目なら俺の貧しい語彙力と、エロ知識ゼロのスノーホワイトちゃんの頭じゃもうどうにもならないぞ……!!頼む、どうかこれで勘弁してくれ!!
祈るようにギュッと目を閉じると、後からフッと息が漏れる音が聞こえた。
思わず首を捻り後を振り返ると男は笑っていた。
(や、やっとOKですか……?)
泣き笑いする俺に彼はやけにキラキラした笑顔で言った。
「合格です」
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